30歳女 友人の結婚を素直に喜べない人のスピーチ

私が30歳の時の話です。

私には同じ年の友人がいます。

30歳になり、その友人が結婚をすることになりました。

相手はAさんです。

Aさんと私たちは同業種ということもあり、職場通しでもつながりがあり、よく飲み会等していました。

Aさんと同じ職場にはBさんという男性がいました。

Aさんはほんわか優しいタイプ、Bさんはよく気が付く神経質タイプな感じです。

私は、Aさんが友人に恋をしているのと同時に、Bさんという男性も、友人に恋をしていることを知っていました。

友人本人も、Bさんから誕生日プレゼントをもらったり食事に誘われていたので、好意を持たれていることは知っていたと思います。

ですが、結婚を決めたのはBさんではなくAさん。

職場が同じため、当然のように結婚式には呼ばれます。

そして、AさんとBさんは仲が良かったのか、友人代表のスピーチを頼んでいたようです。

結婚式当日、友人代表のスピーチということで、Bさんが前に出てきました。

司会の人が「友人代表のスピーチ〇〇さん(Bさん)、お願いします」と促します。

ところが、「・・・・・・・・・・・・・・。


Bさんはずーっと黙ったままなのです。

こちらが不安になるほどの長い沈黙の後、「すみません、胸がいっぱいで」と小さな声で言いました。

司会の人も、さすがに無言で終わらせるわけにいかないと思ったのか、「では、お友達とのエピソード等・・・。

」と別な話を引き出そうとしたのですが、やはり「・・・・・・・・。

」無言でした。

結局、司会の人の「友人の結婚を心から喜んでいて胸がいっぱいなのですね」という無難な締めの言葉によって、友人代表の挨拶は終了しました。

私は、恋をしているのを知っていたので、スピーチできないというか、したくない胸の内がなんとなくわかるような気もしました。

ですが、これは恋していることを知っていたからのことです。

もしそれを知らなければ、「友人なのになんで話さないの?」 とか、「準備してないのかな」なんて不審に思ったことでしょう。

結婚式のスピーチ、Bさんはもう大人ですから、心から喜べなくとも、なにか話して欲しかったな、と思ったエピソードでした。

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